400号特集おまけ!!
〜トラックが1周400mの理由に迫る!!〜
普段何気なく走っているトラック。よく考えてみると、何で400mなんだろう?今まで深く考えたことのなかったその理由について迫ります!!
●古代ギリシャのオリンピック

 スタディオンという180〜210mの直線走路を利用して短距離走や長距離走を行っていて、直線を何回も往復して競争するというものでした。したがってトラックは存在しなかったわけです。

●トラックが初めて出現したのは19世紀初頭のイギリス

 イギリスでは、距離の単位であるマイルを基準とし、何周か走ると1マイルになるようにトラックの大きさも決められていました。たとえば、2周2/3で1マイルとなる660ヤードトラック、4周で1マイルとなる440ヤードトラック、5周で1マイルとなる352ヤードトラックなどがあったのです。そのなかでは440ヤードトラックが便利であるということで、主流となっていきました。

●400mトラックへの転換


 イギリスで生まれた近代陸上競技は、近代オリンピック(フランスのクーベルタン伯爵が考案)の中心種目として実施されるようになりました。そこでマイルやヤードといったイギリスの距離の単位は、フランスの単位であるメートル法に置き換えられました。それに伴い、それまで主流だった440ヤード(約402m)トラックは、端数を切り捨てた400mトラックになっていったわけです。
 それでも初めから400m!というわけではなかったようで…第1回アテネ大会では333.3m、第2回パリ大会では500mなど、基準が定まらなかったようです。333.3m…今では計算しにくい距離ですね…。はっきりと400mに決まったのは1928年の第9回アムステルダム大会からでした。

●オリンピックということで初めてメダルを取った日本人は??

 みなさんご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、それは400mトラックがはっきりと定められた第9回のアムステルダム大会での、人見絹江さん、織田幹雄さんです!織田さんは三段跳で金メダル!人見さんは800mで銀メダルでした!人見さんは専門種目の短距離で予選敗退し、専門外の800mに出場するという中での銀メダルだったようです。それからはみなさんの記憶にも新しい2000年シドニー大会での高橋尚子さんのマラソンで女子初の金メダル獲得というわけです!!

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